フライトエンジニアの仕事について
僕の乗っている747。通称ジャンボは1970,年に就航しました。飛行機に乗っていますというとパイロットですかというイメージですが。。
フライトエンジニアです(以下 FEと記します)と 答えるとどんな仕事ですかと。。飛行機のシステムに関わること、エンジン、電気、油圧、空調関係といったモニター、そして故障をした時または、計器の指示を監視して重大な故障に達する前に対処していく。もちろん緊急事態もありますが、パイロットは操縦に専念し、システム的なことはすべてFEが対処していく飛行機が三名編成の飛行機です。パイロットの脇役的な存在。。第三の男です。
ですから、FE席の前には数多くの計器とスイッチがあります。そこが僕の仕事場です。
世の中の趨勢で二名が主流。皆さんご存知の767一号機は、FEが乗務し、もちろんたくさんの計器盤もついてロールアウトしました。まさに1970年後半アメリカにおいて、今後の航空機の編成問題で二人あるいは三人編成かで航空会社そして乗員との闘いがありました。結局、規制緩和という名のもとに当時の大統領判断で二人でも乗務可能という法改正にいたり、また二名編成可能なグラスコックピットの推進とあいまって現在に至っています。
僕自身は、技術革新は否定するつもりはないですが、安全を高めるために寄与すべきだと。空での仕事をしたい人たちもたくさんいるかと思います、そんな人たちにもパイロットとは別にこの仕事があったらと思います。今でも,この仕事を技術革新の名のもとに、コックピットから排除しなくても良かったのにと!!
でも、僕はこの仕事を選んで良かったと思います。ある意味。パイロットと違って一人の世界です。まさしく僕にあっています。こうして、長きにわたり一匹狼的な仕事ができたことはうれしく思っています。
至近において、空の仕事から去りますが、今は毎回の仕事がラストフライト。。。大好きなクラシカル・747と空が優しく微笑んで僕を迎えてくれる。。。GOOD LUCK!!
2007年文筆
ついに、フライトエンジニアとしてラストフライト
2009年初夏 福岡発便にてあっけなくラストを迎えました。
最終の国内線では心ある機長・副操縦士の方からねぎらいをもらい、記念写真など撮影してもらい感謝です。
しばしラストフライトのコックピットに一人残り、数々の想い出を反芻しました。